進行がんの闘病生活を送っておられる方のブログを読むと心苦しく感ずるのですが、私は現在のところ術後のがんステージはⅠで、これからどうなるかは分かりませんが、今のところがんの進行や転移はありません。血液検査値の腫瘍マーカー検査値は CEA 0.90、CA19-9 2.0です。初期のがんを転移前に直腸ごと切り取ったためだと思います。ですからステージⅢ、Ⅳの方々の闘病の報告などを読ませていただくと同病者として本当に残念で心が痛みます。ここでは私がガンの進行・転移予防として行っていることを書かせていただきます。参考にしていただければ幸いです。
1.「筋トレ」2017年11月1日に「アメリカン・ジャーナル・オブ・エピデマイオロジー」:「アメリカ疫学雑誌:えきがくざっし」下の写真の論文に「筋力トレーニングをしている人は、そうでない人に比べて、全死因(脳卒中や心臓病などを含むすべての死亡原因)における死亡リスクが23%低く、なかでも、がんによる死亡リスクは31%低かった」という研究結果が発表されました。この31%という数値がどれくらい凄いかというと、ガンの3大治療(手術、抗がん剤、放射線)の1つ「抗がん剤治療」で手術後の再発リスクが5%から15%位下がると言われています。大変大ざっぱに言って「筋トレは抗ガン剤の2倍の抗がん効果」が期待できるということです。これは「ものすごいこと」です。また抗がん剤の効果を高めるために「軽い筋トレ」を抗がん剤治療を行っている方にもお勧めしたいと思います。
この調査でもう一つ大事なことが判明しました。筋トレはジムでやるような器具を使ったものでなく、自重(自分の体重を負荷として行うトレーニング)筋力トレーニングでも十分に効果があることが証明されたことです。筋トレと言うと一般的には大きなダンベルやバーベルを上げ下げするような過激なトレーニングを想像しますが、自宅で行う腕立て伏せやスクワットのような運動でも十分に効果が得られたという事です。これに関する私のやり方は、筋トレを比較的低い負荷(500ml、1Lのペットボトル)や自重を使って効果が得られるように「虚血筋力トレーニング」という特殊な方法を併用して行っています。また慣れてきたら少しずつ強い負荷をかけていけば、かなりの筋肉肥大を起こさせることも可能です。ちなみに女性や若年者、高齢者や健常者の筋トレにもこのトレーニングをお勧めいたします。やり方については改めて別の機会に詳しい説明をしたいと思います。
2. もう一つは抗がん作用のある食品の摂取です。健康長寿ネット「公益財団法人長寿科学進行財団」のHPによれば、がん予防に効果のある食品群(デザイナーフーズ・ピラミッド)で最も抗がん作用があるのは「ニンニク」とあります。次が「キャベツ」「甘草:かんぞう」「大豆」「ショウガ」「ニンジン」「セロリ」と続きます。わが家では近所のスーパーで売っている「片山食品のしそかつおにんにく」を夕食に必ず3、4片食べています。揚げ物に添えてあるキャベツはなるべく残さず、初めに食べるようにしています。野菜を最初に食べると血糖値の上昇が穏やかになる効果もあります。「野菜をまず食べる」は糖尿病や血糖値が高めの方にお勧めの食べ方です。また最近読んだ本によると、がんの原因になる活性酸素を打ち消すには煮炊きした野菜を取るのが効果的だそうです。良く言われるように煮炊きするとビタミンCが失われることも余り無いそうです。野菜はスープにして食べるのが良いそうですが、普通の煮物や鍋料理、ロールキャベツなどもお勧めです。野菜の生食、つまり生のサラダより抗がん作用が大きいと言っています。
なお食後の運動、筋トレも糖尿病にとても有効です。血糖値が高くインシュリンの働きが低下していても運動で筋肉が直接血糖を取り込み消費することができるのです。これにより血糖値が下がります。また「2型糖尿病のある人はがんリスクが20%ほど高い」ことが報告されていますのでやはり運動、筋トレがガンの進行・転移予防に良い影響があることが容易に想像されます。
それと1日15分くらい日光に当たって活性型ビタミンDが体に作られるとガン予防になることも分かっています。日光を浴びながら週2回30分ほど散歩をするのがお勧めです。ただし当たりすぎは皮膚がんの危険性が増します。日差しの強烈なオーストラリアでは女性にうぶ毛を剃らないように勧めているそうです。日本の場合はサーファーでも無い限り当たりすぎは余り気にする必要は無いでしょう。メラニン色素が増えて肌が黒くなることはアフリカで生まれ、他の哺乳類のような体毛を失った人類のがんに対抗するための進化でした。日焼けで黒くなるほうががんに成りにくいのです。よってはじめの人類の祖先は黒人に近い人種だった可能性が高いでしょう。20万年前までアフリカだけで暮らしている時は良かったのですが、「出アフリカ」によって氷河期のヨーロッパに進出したり、世界中に移住したために寒冷地では皮膚が白くなり、その代わりビタミンDによる抗がんのメカニズムを発達させたのです。黒人でも寒冷地で1万年くらい暮らすと、肌は白くなっていくという研究結果を聞いたことがあります。日差しの強い赤道付近から日照量の少ない北欧に移住した黒人はこのビタミンD生成の働きが弱く、がんや骨粗鬆症に成りやすいと言われています。そこで夜勤の多い方などはできれば日中の外遊びをお勧めします。私の場合はテニス、スキーです。でも、若い頃テニスのレッスンプロを目指したほど、あんなにテニスで日に当たっていたのに結局がんにはなってしまいましたので、他の原因も複雑に関係しているのでしょう。酒とタバコについては他の文章で語ります。
次に健康に良い食品についてです。大豆を毎夕食、納豆、豆腐、煮豆などで食べています。納豆は植物性タンパク質の王様です。また大豆に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモン「エストロゲン」のような働きをして骨量を増やしたり、血圧を低下させたりコレステロールを抑え動脈硬化を防ぐなど様々な健康作用があります。昔から日本には豆腐を食べる文化があり日本人の長寿を支えてきました。大豆イソフラボンには活性酸素の働きを抑える抗酸化物質として抗がん作用が認められています。また納豆は日本が世界に誇る発酵食品の代表です。みそ、醤油、日本酒など日本は世界一の「発酵大国」と言われます。発酵食品は腸内細菌のエサとなったり腸内の免疫機能を生み出す材料となったりして健康に大変良い影響を与えます。当然がん予防や進行抑制にも好影響します。また納豆を夕食に食べるとナットウキナーゼという酵素により、夜中の心臓や脳の血栓予防(心筋梗塞・脳梗塞予防)になります。私は油揚げとわかめの味噌汁も大好きで良く食べます。最近、ジュースや砂糖の代わりに甘酒を飲むようにしています。ブラックのコーヒーに混ぜるととても美味しいです。甘酒は「飲む点滴」とも言われていて食物繊維やオリゴ糖など腸内細菌のエサになる成分を多く含んでいて腸内環境を整えてくれます。また、わが家ではカツオのたたきを良く食べるのですが、ポン酢にニンニクとショウガをたっぷりかけて食べるのが私のお気に入りです。栄養士の資格を持つ妻の作る料理は私の好きな魚料理や田舎料理が多くて、きんぴらごぼうや肉じゃがなどでじゃがいも、玉ねぎ、ニンジンを摂ることも多いです。短大で栄養学を学んだ「かみさん」の口癖は「体に良い食事の取り方というのは、出来るだけいろいろな種類の食品をまんべんなくとること」だそうです。
その他、私はカスピ海ヨーグルトを朝食代わりに少量食べるようにしています。日中に総蠕動:そうぜんどう(=大蠕動:だいぜんどう)を起こしたくないので、朝食を抜くのは体に良くないことは重々承知ですが、出勤日は基本的に朝食を食べません。朝食後にエンドレスで排便が始まってしまうと仕事に行けなくなります。少なくとも自分の場合はそうです。また今はもう止めましたが、以前は下痢止めの薬を朝、昼飲んでいました。ただしお腹が昼まで全く空っぽの状態になると胸焼けがします。これを避けるために今では少量のカスピ海ヨーグルトを食べます。妻が自宅の庭で育ててジャムにしたブルーベリーを混ぜて食べるようにしています。なぜ「カスピ海ヨーグルト」なのかについては、また別の項で説明します。
ヨーグルトと一緒にオリーブオイル(ウルトラバージンオイル)を小さじ2、3杯混ぜると便秘予防になります。肛門付近に便が溜まって、息んでもそれがうまく出せない時、食前後にオリーブ油を食べると、スルッと排泄できるようになりました。また強く息むことが減って血圧の上昇も押さえられました。
食後や食間に果物を食べるようにしています。キーウイの季節にはキーウイを、その他の季節にはバナナ、メロン、りんご、ぶどう、梨、桃、みかんなど季節の果物を食べます。野菜や果物はジュースで取らずそのまま、または調理して食べることが大腸、腸内細菌の健康にとってとても大切です。果物の表面についた雑菌や真菌などが体内に入ることで腸内細菌の多様性が保たれ健康に良い影響があります。ジュースではいろいろな菌や食物繊維、栄養素を殺菌、消失させてしまいます。
また以前は野菜は加熱するとビタミンが壊れると言われましたが、本当は煮炊きしてもそれほど影響はないそうで、特に最近では「発がん作用のある活性酸素」を打ち消す効果のあると言われる「ファイトケミカル」が含まれる「ハーバード大学式 命:いのちの野菜スープ」が基になって広まった野菜スープが流行っているようです。ファイトケミカルとはギリシャ語の phyto:ファイト(植物)と英語の chemical:ケミカル(化学)の合成語です。植物は動けないので紫外線や昆虫、動物から逃げられません。自身を守る防衛策として色素や香り、成分などを体の中に作り出したのだと考えられています。このように野菜にはファイトケミカルが多く含まれますが、それらの成分は野菜の細胞壁や細胞膜に包まれていて、細かく砕いても体に吸収したり取り込んだり出来ません。ところが煮炊きすると細胞壁や細胞膜はたやすく壊れファイトケミカルがスープに溶け出します。これを食べることによりファイトケミカルを体に取り込むことができます。よって抗がん作用のための野菜摂取には野菜を加熱することが必要だということです。スープは特別なものではなく、なるべく皮付きの野菜を水で煮込んで作るだけです。塩分以外は香辛料などを入れても構わないそうです。出来れば有機農法による野菜が良いようです。農薬などがついていてもよく洗って使えば良いでしょう。実は私自身まだ食べてはいないのですが、要は「野菜たっぷりの鍋を食べよう」ということかなと思っています。いずれ試してみようと考えています。野菜を多く摂ることが体に良いことはすぐわかります。


